当校では、人間力を向上させるため、SGE（構成的グループエンカウンター）を取り入れています。
SGEとは、一回約30分の25人程度で行うグループゲームのようなものです。

技術が発達し地方共同体が失われた現在、人間関係が希薄になっています。表面的な人間関係や、同調的な人間関係が多くなったといえるでしょう。そこでまず、本音のふれあいを体験することで、表面だけでない多層な人間関係をもち、同調を求める圧力にノーを言って自分を打ち出す勇気を持てるようになることをめざしています。言い換えれば、他者とのつながり（つながれる可能性）による心の支えを得て、自分らしさを実感できるようになるということです。

SGEは、いわば「本音を表現する人間関係づくりの実践体験」です。日本教育カウンセラー協会会長の國分康孝先生が提唱され、初めは3泊4日の合宿形式で行われていました。現在は学校に導入されているほか、企業研修会、看護介護訓練などで広く行われています。

教育の分野では、「子どもたちがすぐにトラブルを起こしたり、友達にかかわろうとしない子が目立つ」「年齢なりの人間関係がもてない子が目に付く」「聞く話すというコミュニケーションできない」などの危機意識の高まりと、「子どもたちの心の成長を促すような、理論的で効果の確かな働きかけをしたい」など将来を見据えた生き方あり方の指導が必要だという観点から、SGE（構成的グループエンカウンター）が取り入れられるようになってきました。また、子どもたちが喜んで取り組むものとしてSGEが受け入れられたようです。

SGEでは1、ホンネを知る(自己知覚)2、ホンネを表現する(感情表現)3、ホンネを主張する(自己主張)4、他者のホンネを受け入れる(他者受容)5、他者の行動の一貫性を信じる(信頼感)6、他者とのかかわりをもつ(役割遂行)の6つの体験をします。

SGE（構成的グループエンカウンター）の"エンカウンター"とは、ホンネを表現し合い、それを互いに認め合う体験のことです。この体験が、自分や他者への気づきを深めさせ、人とともに生きる喜びや、わが道を力強く歩む勇気をもたらします。そして何事にもやる気が増し、現在、そして将来社会生活の中で自己実現していくのに非常に役立ちます。

ことに、現代人は自然に"エンカウンター"する機会がもちにくくなっていることからも、現在、大変注目を浴びているのがこのSGEです。

SGEに関するご質問は、当校までお気軽にお寄せください。